平岸で爆発、飲食店など倒壊 けが人多数 各社報道まとめ

※どうしん電子版

突然の爆音が繁華街に響き、夜空に高く火柱と煙が立ち上った。16日夜、札幌市豊平区の繁華街で起きた爆発現場付近の居酒屋「北のさかな家 海さくら 平岸店」。当時、店内にいた客や店員らは、激しい爆風に吹き飛ばされ、店内はパニックとなった。

 

 「爆発音がして天井が抜け、壁が吹き飛ばされた」。海さくらの2階で食事し、同区のJCHO北海道病院に搬送された中央区の自営業の男性(49)と妻(49)は、声を震わせた。

 

 「店員が『落ち着いて』と声をかけていたが、ガス臭がして、破れた壁の断熱材などに火が移り、広がった」と男性。「消防車が駆けつけて2階にはしごを架けようとしたので、2階にいた20~30人が窓際に近づいたところ、床が抜けて、1階に落ちた。転がるように外に出た」と振り返る。

 

 同じく搬送された南区の男性(28)は居酒屋2階で友人4人と被害に遭った。「突然爆発音がして、吹き飛ばされた。その直後、ガスの臭いが充満して一瞬にして火の手が上がり、店内はパニックになった」と話す。「階段からは降りられず、『早く出ろ』と窓から押し出されるように次々と下に落とされた」

 

 同店従業員で当時2階にいた女性(26)も足を骨折し、同区のKKR札幌医療センターに搬送された。駆け付けた姉上林早紀さん(29)=同区=によると、妹は「すごい爆発音があり『みんな飛び降りろ』と誰かの声がした。気付いたら外にいた」と話したという。

 

■100メートル先でも窓割れる

 爆発の衝撃は轟音(ごうおん)とともに広範囲に伝わった。近隣住宅のほか、100メートル離れたマンションの窓ガラスまでも吹き飛ばす威力。「いったい何が起きたのか…」。周辺住民や通行者らは、ぼうぜんと立ち尽くした。

 

 「ドーン!!」。16日午後8時半近く。札幌市営地下鉄南北線の平岸駅から約100メートルの通称「平岸街道」沿いの繁華街に、激しい雷のような音が響いた。

 

 同区の男性会社員(48)はその瞬間、現場から約100メートル離れたライブハウスにいた。ライブが始まった直後に強烈な音と揺れを感じ、「地震かと思った」。

 

 急いで外に出ると、近くのファミリーレストランの窓は粉々に砕けていた。隣の不動産店舗は跡形もなく、がれきの山。周囲から大声が聞こえた。「人を見つけた! 誰か助けて」。見ると、がれきに下半身を挟まれた若い男性がいた。

 

 5、6人でがれきを取り除こうとしたが、直後に消防署員が到着し「ガスが危ないから離れて」と叫んだ。路上にはスーツ姿の男性が顔から血を流し、髪の毛もちりぢりになった状態で立っていた。

 

 現場から約80メートル離れた場所でも、爆風で建材や窓のサッシが吹き飛ばされ、車のボンネットなどが壊れた。衝撃は100メートル近く離れたマンションにも伝わり、玄関などの窓ガラスが割れた。6階に住む会社員斎藤祥枝さん(45)は「下に降りるとガス臭がして高く上がった炎が見えた」と話した。

どうしん電子版

 16日午後8時半ごろ、札幌市豊平区平岸3の8の不動産仲介業などテナント3店舗が入居する2階建ての建物で「ガス爆発があり、建物が倒壊している」と通行人から110番があった。札幌豊平署や札幌市消防本部によると、入居する不動産仲介業「アパマンショップ平岸駅前店」など2店が倒壊して炎上し、客や従業員、近隣住人ら少なくとも41人が軽傷を負い、1人が重傷を負った。

 同署などによると、建物の損壊状況などから、何らかの理由でアパマンショップ平岸駅前店のプロパンガスに引火し、爆発したとみて調べている。同署などによると、同店に隣接する「北のさかな家 海さくら平岸店」が倒壊し、付近の整骨院も壁などの一部が崩れた。消防などで、ほかに下敷きなどになった人がいないか調べている。現場から約50メートル離れたマンションの窓ガラスなども割れた。

 海さくら平岸店の関係者によると、爆発音がした直後に、従業員や客が2階から飛び降りるなどして避難した。消防は付近でガス漏れの恐れがあるとして、近隣の住人や店舗に避難を指示し、付近で立ち入り禁止の規制をした。札幌市は家のガラスなどが割れた住民に向けた臨時の避難所を「平岸まちづくりセンター」(平岸2の7)に開設した。

 現場近くの別の飲食店で食事をしていた札幌市西区の光川慶一さん(42)は「大きな音がして落雷だと思った。その後、周囲で『爆発だ』という声が聞こえ、外に出たら火柱が上がった」と話した。

 現場は、札幌市営地下鉄南北線平岸駅から南に約100メートルのエリアで、国道453号に沿って飲食店やマンションが立ち並ぶ繁華街の一角。現場周辺で最大240戸が停電した。

NHK NEWS WEB

 

16日夜、札幌市豊平区で爆発があり、居酒屋や不動産会社の事務所などが入る建物が全焼して42人がけがをしました。警察は、ガスに引火して爆発した可能性があるとみて調べています。

 

16日午後8時半ごろ、札幌市豊平区平岸で爆発があり、居酒屋や不動産会社の事務所などが入る2階建ての建物が全焼しました。

 

火はおよそ5時間半後に消し止められましたが、不動産会社の事務所が跡形もないほどに壊れ、建物の破片などが周辺の広い範囲に飛び散りました。

 

警察によりますと、この火事で、居酒屋の客や不動産会社の関係者など42人がけがをし、このうち、不動産会社の30代の男性従業員が顔にやけどをする重傷を負いました。命に別状はないということです。

 

現場は札幌市の中心部から南東に3キロほど離れた、住宅や飲食店などが建ち並ぶ地域で、関係者によりますと、全焼した建物の裏には、プロパンガスのボンベが複数設置されていたということです。

 

現場付近に住む人は「今まで聞いたことがないような大きな音がして地震かと思った。外に出るとガスのような臭いがした」と話していて、警察は、ガスに引火して爆発した可能性があるとみて調べています。

 

札幌市が避難所を開設した「平岸まちづくりセンター」には赤ちゃんからお年寄りまで、26人が避難し、一夜を明かしました。

 

センターの職員によりますと、ほとんどの人が毛布をかぶり、横になっていてこれまでのところ、体調を崩した人はいないということです。

停電はすべて復旧

北海道電力によりますと、爆発があった、札幌市豊平区平岸3条8丁目の周辺で起きていた停電は、17日午前7時ごろ、すべて復旧しました。

テレ朝ニュース

16日午後8時半ごろ、札幌市豊平区平岸の飲食店が入るビルで大きな爆発音がありました。これまでに41人がけが、6人と連絡が取れていません。

 

 午後8時半ごろ、札幌市豊平区平岸3条8丁目で大きな爆発音があったと警察に通報が入りました。爆発音があったのは、札幌市営地下鉄南北線平岸駅に近い居酒屋「海さくら」が入る2階建てのビルで、付近にいた人の情報などによりますと、大きな爆発音の後に火が出たということです。これまでに41人がけが、6人と連絡が取れていません。斜め向かいに住むマンションの住民によりますと、「爆発後、1分後くらいに店に救助に向かった。2階に入ったが、客が少なくとも2人いた。奥に客がいたかは分からなかった」と話しました。爆発音は1回で、近隣のマンションでは窓などが割れて高齢者を含む住人が一時的に避難させられています。


YOMIURI ONLINE

16日午後8時半頃、札幌市豊平区平岸で、「ガス爆発が発生し、建物が倒壊している」と119番があった。現場に近い居酒屋「北のさかな家 海さくら平岸店」などが倒壊し、北海道警によると、42人が負傷して搬送され、このうち1人が重傷。道警は居酒屋に隣接する不動産仲介業者の店舗が火元の可能性があるとみて調べている。

 居酒屋の2階建て店舗は、爆発により1階部分がつぶれ、出火して炎上した。同店周辺の店舗なども窓ガラスが割れるなどの被害が出た。

 近隣住民らによると、現場周辺は一時、停電が発生した。隣のマンションに住む自営業の男性(49)は、「地鳴りのような音がして、家が揺れた。現場から『助けて』という男性の声が聞こえた」と話した。近くに住む別の主婦(80)は「ドカンと雷が落ちたような音がした。外に出ると、煙に包まれていた」と話した。

 

※HTBニュース

16日午後8時半ごろ、札幌市豊平区平岸の飲食店で大きな爆発音があがりました。けが人が複数出ている模様です。

 午後8時半すぎ、札幌市豊平区平岸3条8丁目で、大きな爆発音があったと通報がありました。爆発音があったのは、地下鉄南北線平岸駅に近い居酒屋「海さくら」が入るビルで、付近にいた人の情報などによりますと、大きな爆発音のあと火が出たということです。

 現場の居酒屋の斜め向かいに住むマンションの住民によりますと「爆発音がした一分後くらいに店に救助に向かった。2階に入ったが客が少なくとも二人いた。

 奥に客がいたかはわからなかった。二人には話しかけたが、けがはないものの耳が聞こえていない様子だった。1階は爆発で天井も落ちていたので、様子わからない。店員とみられる二人が外に出ていた。一人は左肩くらいに血が出ていた」とのことでした。

 爆発音は1回で、近隣のマンションは窓など割れて高齢者ふくむ住人が避難させられています。


※デジタル毎日

16日午後8時半ごろ、札幌市豊平区平岸3条8の飲食店「海さくら」で爆発したと119番があった。札幌市消防局などによると、2階建ての建物が倒壊して火柱が上がり、多くのけが人が出た。北海道警豊平署はガス爆発の可能性もあるとみて調べている。

 

豊平署によると、42人が負傷して病院に搬送された。そのうち1人が重傷。消防が現場に取り残された人がいないかどうか捜索している。

 

店をよく利用する人の話では、1階はカウンターとテーブル席、2階は座敷になっており約60席ある。

 

現場は市営地下鉄平岸駅から約50メートルで、飲食店や事務所などが並ぶ一帯。爆発から1時間が過ぎても火が上がり続け、現場周辺にガスの臭いや煙がたちこめた。周辺の建物にも屋根が損壊したり窓ガラスが割れたりする被害が出た。現場で救助活動を手伝った近所の看護師によると、血を流して倒れていたり骨折したりしている人もいた。

 

道路の向かい側にあるファミリーレストランの料理長は「ものすごい音がして、ほとんどのガラスが割れた。20人ぐらいいたお客さんのうち2人が顔や手に切り傷を負って、救急車で病院に運ばれた」と話した。

 

「繁華街でこんな大惨事が起きるとは」――。札幌市豊平区の飲食店付近で16日夜起きた爆発事故。大音響とともに建物が跡形もなくなるほど崩落し、地鳴りと衝撃は付近の建物の一部も破壊、現場から100メートル離れたマンションの上層階も揺らした。店内で飲食を楽しんでいた客ら40人以上が重軽傷を負い、がれきをわけての救助活動は深夜まで続いた。

 

 近所の70代の主婦は、下からつき上げるような大きな爆発音で自宅を飛び出した。爆発したビル付近には知り合いの自宅もあるという。主婦は「知り合いの状況が心配です。本当に恐ろしい」と語った。

 

 爆発時の様子については「飲食店が跡形もなく、隣のファミリーレストランも屋根が落ちた。言葉にできないほどの大惨事だ」と震えながら話した。

 

 60代の男性も「とんでもない爆発音で、周辺の複数のビルでガラスが割れた。これからどうなるのか怖い」と語り、死者が出ていないことを祈った。

 

 崩落した店の裏にあるマンションに住む男性会社員(55)は妻とテレビを見ていたところ、爆発音とともに窓ガラスが割れ、台所の換気扇のふたも飛んだという。「マンションから外に逃げると、炎が広がり始めたのでもっと遠くに離れた。命が助かってよかった」と胸をなで下ろした。

 

 現場から100メートル東にあるマンション6階に住む女性(55)は、「ドーン」という雷のような音とともに部屋が揺れ、地震だと勘違いしたという。「慌てて外に出て、人だかりができている現場へ向かうと、建物の一部が跡形もなくなっていた」

 

 女性によると、崩落した建物の中から子どもを抱え、救急車を求める女性の姿もあったという。道路にはガラスなどの破片が散乱しており、「あれほどの揺れが起きるとは」と声を震わせた。

朝日新聞デジタル

16日午後8時半ごろ、札幌市豊平区平岸3条8丁目の飲食店付近で爆発があったと周辺住民から119番通報があった。北海道警と札幌市消防局によると、飲食店の建物が倒壊、激しく炎上し、周囲の建物でもガラスが割れるなどした。けが人は41人で札幌市内の病院に搬送された。

 

道警によると、けが人は重傷が1人、軽傷など40人。飲食店が倒壊したほか、隣の不動産仲介会社の店舗も被害を受けたとみられる。近くの店舗でも窓ガラスが割れ、看板が壊れていた。

 

現場は札幌市の中心部から南東に3キロの住宅と飲食店が立ち並ぶ地域。札幌市営地下鉄南北線平岸駅が近くにある。