めまいや歩行障害が生じる脊髄小脳変性症を発症し、口話障害を持つ自称“日本一しゃべれないパーソナリティ”林芳彦さんが、視覚障害者を支援するための番組を今年1月からスタートしました。
FMアップル(76.5MHz)で毎週水曜日19時から20時まで放送中の「繋ラジ~1週間を繋ぐラジオ~」。この番組に出演するのは、札幌視覚支援学校の指導員や教諭、盲学校の卒業生たちです。
パーソナリティの林さんは「3年B組 金八先生」などテレビドラマの学園シリーズを見て「子どもと関わる仕事をしたい」と希望し、札幌視覚支援学校の寄宿舎指導員になり、30年以上障害者教育に携わってきました。札幌視覚支援学校は、視覚障害がある幼児から成人までの一貫教育を行う施設で、指導員は親代わりとなって、生徒たちの体調管理や生活指導を行っています。
林さんは3年前、小脳の神経細胞が少しずつ消失する原因不明の難病「脊髄小脳変性症」を発症しました。原因不明の病で治療法はありません。ろれつが回らず、言葉が出なくなり、病気の進行を遅らせるためのリハビリに専念しようと決心し、一時休職しました。孤独なリハビリの支えになったのは、生徒からの「戻ってきて」「待っているよ」という寄せ書きでした。
「これまで自分が生徒に教えてきたように、病気や障害があっても希望を持って生きることが大事」との思いで今年1月から番組がスタートしました。視覚障害の介助方法を当事者として明るく伝えたり、障害者あるあるというメッセージテーマでお送りしたり・・・私達が視覚障害を理解し、一緒に繋がるために何ができるかを教えてくれる素敵な番組です。是非聴いて、理解して、伝えてください。