平岸配水池の耐震化完了 災害時2万9000立方メートル貯水可能

札幌市内で最大の貯水量を持つ平岸配水池の耐震化関連の工事が今月上旬、完了しました。総貯水量は計9万6千立方メートル。

 

災害時に配水管を止める装置を新設したことで、約20万人に1週間分の生活用水を賄う2万9千立方メートルまで貯水可能となりました。また、地上部分のテニス場を五輪仕様のコートに整備し、道内最大規模の20面に増やしました。コートは4月末に再オープンします。

3月15日付け北海道新聞朝刊より
3月15日付け北海道新聞朝刊より

平岸配水池は市内44カ所ある配水池の一つで、1971年から使用を開始しました。豊平川上流から取水した白川浄水場を経て、中央区や北区、東区などの約55万人に水を供給しています。

 

容量2万4千立方メートルの池が四つありますが、耐震性に問題があったため、市は2010年から補強工事を開始しました。約5千平方メートル、深さ6メートルの池の内部の支柱と壁、底部をコンクリートで増強しました。

 

さらに、震度5強以上の地震を感知すると配水管を止める「緊急遮断弁」を二つの池周辺に3カ所新設しました。作動時は最大で2万9千立方メートルを貯水でき、敷地内の応急給水施設のバルブから水をくむことができます。

 

総事業費は約71億円。16日に工事関係者らによる記念式典を開きます。水道局計画課は「清田区の大規模断水を教訓に、各家庭での飲料水備蓄をお願いするとともに、配水池を活用した給水訓練もしたい」と話しています。

 

※3月15日北海道新聞朝刊20面より

※平岸配水池の超巨大“緊急遮断弁” その驚くべき機能とは?

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耐震工事前の配水池(岩田地崎建設ホームページより)
耐震工事前の配水池(岩田地崎建設ホームページより)
耐震工事後の配水池(岩田地崎建設ホームページより)
耐震工事後の配水池(岩田地崎建設ホームページより)