※6月3日北海道新聞朝刊1面に追記
札幌市が自然史を中心とした市立博物館を、中島公園内に整備する案を検討していることがわかりました。
中島公園は、コンサートホール・キタラや豊平館などの施設と連動したにぎわいづくりが期待でき、有力な候補地と判断しました。市が長年温めてきた博物館構想は実現に向け、大きく動きだしました。
候補地は市が所有する中島公園の南側エリア。施設規模は、大阪市や北九州市などの2~3階建て、延べ床面積1万平方メートル以上の市立博物館を参考にします。市は本年度中に展示・事業基本計画を、2019年度までに整備基本計画をまとめます。完成時期や事業費は未定。
構想では、展示は世界最古の大型カイギュウ「サッポロカイギュウ」の化石が発掘されるなどした札幌の自然史が中心になります。地域の文化、都市の成り立ちも掘り下げて紹介し、市内にある道立 北海道博物館 や 北大総合博物館と差別化を図る計画です。
市立博物館構想は約30年前からありましたが、財政難などの理由で実現されませんでした。本格的な博物館建設までの活動拠点として、2001年に博物館活動センターが中央区北1西9のリンケージプラザに開設されましたが、NHK札幌放送局の移転が決まり取り壊しに。かわって、昨年4月には平岸高台地区に移転していました。
関係者によれば、平岸の自衛隊病院跡地も候補に上がっていましたが、中島公園内の各施設との相乗効果が期待できるとみて中島公園での博物館整備を軸に、2019年度までに建設地の結論を出す方針です。