※4月5日北海道新聞朝刊11面より
米ウォルマート・ストアーズ傘下の西友が既存店の改装を進めています。生鮮や総菜コーナーの強化や、衣料・雑貨チェーンの店内誘致などが中心で、低価格戦略を維持しながら、地域の特色を生かす店作りも進めたのが特徴です。
札幌では昨年、平岸、元町北二十四条、西町、清田の4店を、それぞれ数億円かけて改装しました。
食品売り場では、総菜売り場の通路を広げ、通路中央で売れ筋商品を強調するテーブル陳列を導入。野菜や魚介類の売り場では、鮮度を重視し、地元農家や近隣漁港から仕入れを強化しました。
照明の発光ダイオード(LED)化を進め、床材に通常のタイルより反射率が高いセラミックタイルを用いて店内照度を向上させました。
改装後の道内4店の食品売り上げは前期比約17%増の成果を上げたということです。
ウォルマートは08年に西友を完全子会社化しましたが、米国流の店舗運営が日本になじまず、売り上げは伸び悩んでいました。今回の改装では、価格を上げ下げしないウォルマート流のエブリデー・ロープライス(毎日低価格)戦略を堅持しながら、売れ筋や旬の生鮮品を強調する日本的な売り場作りを積極的に採用しました。
札幌市内の店舗の改装効果は「売上高で前年比12%増の全国平均を上回っている」(同社)といい、今後もテコ入れを継続する方針。残る市内5店のうち、旭ケ丘と手稲は今年中に改装する計画です。