11月22日、福島県沖を震源とする地震が発生し、各地で津波が観測されました。東日本大震災から5年が経過しても今回のような大きな余震が起きたことにあらためて地震の恐ろしさを実感いたします。
道新りんご新聞の創刊の背景には、東日本大震災が大きく影響しています(全ては東日本大震災から始まった~新聞販売所を地域の情報ステーションへ)。
新聞販売所を地域の情報ステーションと位置づけ、平時には地域の文化の発展に貢献し、非常時には地域の安全を守るお手伝いをする。
そのための第一歩として、地域のことをよく知り、絆を深め、ネットワークを作り上げる。そこで始めたのが、「道新りんご新聞」です。
「遠くの親戚より近くの他人」という言葉がありますが、災害時に必要とされるのはローカルな情報です。私達が暮らしている平岸にはどういう災害リスクがあり、非常時にはどう行動すべきかを知ってもらうために、道新りんご新聞では、創刊号より「平岸防災~明日に備えて」を連載しています。
これまで地域に特化した地震や洪水に関する防災情報を発信してきましたが、連載を通じて大きな弱点に気付かされました。
私の経歴をいうと、金沢大学の理学部地球学科で地質学・古生物学を専攻しており、地震のメカニズムやそれがもたらす災害については、それなりに知識を持っていました。しかし、具体的な防災対策や実践的な知識については一般人と大差ありません。
これは私に限った問題ではなく、学問の世界は専門化が進んいるので、自分の研究対象以外のことはあまり詳しくないという問題があります。
大地震が起きた時、新聞報道では地震の専門家と防災の専門家の両者にコメントを出してもらいます。しかし、私のように一人で情報発信しなければならない立場では、防災については詳しくないから発信しないという訳にはいきません。
このことは、個人的な課題として創刊当初から悩んでいましが、自分の防災スキルを向上させるしかないとの結論に達し、機会を見ては、防災関係の講習会などに参加してきました。
その一環として、この度、ボランティアにより地域の防災活動に取り組んだり、災害時には地域の防災リーダーとして行動する「北海道地域防災マスター」に認定されました。
ただ、こういった肩書きを得た事自体にはそれほど意味はないと思っています。今後も、平岸地域に特化した防災情報の発信や啓発活動を積み重ね、その結果として道新りんご新聞の防災スキルを向上させて参りたいと思います。
現在、道新りんご新聞では、地域と協力して日本で始めてとなる防災活動に取り組んでいます。今年度中に形になると思いますので、詳細は決まり次第お知らせいたします。