札幌は、先の大戦では直接的な被害がほとんどありませんでした。私の故郷室蘭は、太平洋戦争末期、艦砲射撃を受けて、大きな被害を出しています。
私が子供のころまでは、防空壕がいたる所に残されており、しかもそれらは実戦で使われたものであり、ある防空壕では入りきれなかった人が亡くなったり、逆に防空壕が直撃を受け全滅したりといった悲惨なエピソードと絡めて、戦争の恐ろしさが視覚的に理解できました。
防空壕は、平岸界隈にも多数ありました(天神山や豊平区役所裏のぼうず山など)。幸いなことに、これらは実戦では使用されませんでしたが、札幌の街にはどこか戦争を他人事のように捉え、身の回りで起きたと実感しにくい風潮があると感じてきました。
戦後71年が経過し、戦争の風化はますます進んでいますが、地域に目を凝らせば戦争の痕跡が残されている場所があります。これまでのブログの中から、身近な戦争を題材にしたものをまとめました。