終戦の日に振り返る身近な戦争の記憶

ぼうず山にあった防空壕(ひがしやま開校20周年記念より)
ぼうず山にあった防空壕(ひがしやま開校20周年記念より)

札幌は、先の大戦では直接的な被害がほとんどありませんでした。私の故郷室蘭は、太平洋戦争末期、艦砲射撃を受けて、大きな被害を出しています。

 

私が子供のころまでは、防空壕がいたる所に残されており、しかもそれらは実戦で使われたものであり、ある防空壕では入りきれなかった人が亡くなったり、逆に防空壕が直撃を受け全滅したりといった悲惨なエピソードと絡めて、戦争の恐ろしさが視覚的に理解できました。

 

防空壕は、平岸界隈にも多数ありました(天神山や豊平区役所裏のぼうず山など)。幸いなことに、これらは実戦では使用されませんでしたが、札幌の街にはどこか戦争を他人事のように捉え、身の回りで起きたと実感しにくい風潮があると感じてきました。

 

戦後71年が経過し、戦争の風化はますます進んでいますが、地域に目を凝らせば戦争の痕跡が残されている場所があります。これまでのブログの中から、身近な戦争を題材にしたものをまとめました。

 

平岸と戦争~メレヨン島の惨禍㊤別れの言葉すら伝えられず

平岸と戦争~メレヨン島の惨禍㊦餓死の島

射撃場と薬莢よもやま話

月寒忠霊塔と老朽化問題

鯰江部隊と軍馬忠魂碑

“満州のシンドラー”樋口季一郎の知られざるユダヤ難民救済事件

司令官・樋口季一郎の無念 自責の念晴れず