札幌市内に残る札幌軟石でできた建物を市民グループが10年かけて探し歩いた成果を紹介する展示会「わが街の文化遺産 札幌軟石」(札幌建築鑑賞会など主催)が、札幌市中央区の市中央図書館で開かれています。メンバーは築50年以上の建物が300棟以上も残っていることを確認しており、会場には外観写真や資料をまとめて展示しています。
※本日の北海道新聞朝刊28面より
昨今ブラタモリ効果などでローカルな歴史の関心が高まっていますが、札幌建築鑑賞会は活動を開始してから今年で25年になります。
私と札幌建築鑑賞会代表の杉浦正人さんの出会いは今年3月に行われた「平岸の歴史とリンゴ」講演会がきっかけです。
講演会の下調べで平岸を回っていた杉浦さんに、住民の方が「平岸の歴史を訪ねて」を紹介してくださり、それが縁で直接お会いすることができました(参照:札幌時空逍遥ブログ「道新りんご新聞」)。
平岸の歴史を訪ねての連載から2年が経過し、多少地域の歴史通を気取っていた私ですが、杉浦さんの博識、行動力、情熱すべてに圧倒され、自分の自惚れを反省したことを覚えています。
平岸という狭い地域に限定することで、歴史を掘り下げることはそれほど困難なことではありませんが、杉浦さんの場合、札幌市内を網羅しつつ、市内各地域の歴史に精通しておられます。
そもそも、いくら歴史が好きとはいえ、多少なりとも不純な動機(商売目的)を意識している私に対し、札幌建築鑑賞会は市民グループで、純粋に好奇心だけで活動している点で私と大きく異なるのです。
失礼ながら「人見知りで、いつも取材のとき緊張する」といったところも私とそっくり。未だに知的好奇心と人見知りが心の中で葛藤し、その戦いを乗り越えてやっと取材に乗り出すという体たらくの私にとって、同じ人見知りで歴史好きの杉浦さんは他人とは思えない親近感が湧きます(この性格は本当にどうにかしたいんですが・・・)。
25日午後2時からは、杉浦さんの講演会「札幌は“石の街”だった!?」が中央図書館3階講堂で開かれます(詳しくは、こちらのページから)。入場無料。希望者は直接会場へ。展示会は7月10日までの午前8時45分~午後8時(土、日曜は午後5時まで)。
どうしん電子版の記事はこちらのページから
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