前回に引き続き、月寒の陸軍歩兵第25連隊の痕跡を探索します。
アンパン道路の出口から国道36号線をはさんだ向かい側につきさっぷ中央公園があります。その裏側に、居酒屋とクリーニング屋がくっついた妙な建物があります。
どの辺が妙かというと、微妙に両者の境界がずれている点です。更に近寄って、境目をよく観察するととんでもないものが現れます。
場違い感満載の、明らかに年代物のレンガが挟まれているのがわかります。
レンガも横側が人工的に削られており、建造時はもっと大きな建物だったのを壊して、部分的に残されていることがわかります。
さらに近づいてみましょう。
上の方に注目してください。
レンガの積み方が、水平から斜めに変わっているのがわかります。
真横から見てみると、斜めの向きにレンガが2階部分まで続いていることがわかります。つまり、建造当時レンガ造りの三角屋根の建物だったことがわかります。この建物何に使われていたものかというと・・・
歩兵第25連隊の洗濯乾燥室として使われていました。写真手前の建物ですが、見事な三角屋根ですね。
どういった経緯でこんな半端な形で残されたのかは謎です。おそらく、レンガの建物にくっつけて建物を増築し、その後レンガ部分を壊して新しく建て替え、境界部分だけが残されたと想像します。
ちなみに、奥側の建物は将校集会所。現在はつきさっぷ中央公園と月寒公民館になっています。その先に、アンパン道路と続き、平岸につながっていました。
※参考:写真で見る札幌の戦跡
続きはこちらから→ブラリンゴ アンパン道路編#12.ツキサップ地名考