3月11日が3.11になってから5年が経過しました。
5年前のあの日、私は一般の人とは少し違った見方でこの震災を受け止めていました。
私の経歴をいうと、金沢大学の理学部地球学科で地質学・古生物学を専攻しており、地震のメカニズムやそれがもたらす災害については、それなりに知識を持っていました。
しかし、それはただの知識に過ぎず、何の役にも立たないものでした。
社会に、地域に、人に役立ってこその知識。
自分へのいらだち・無力感を感じていたのをはっきり覚えています。
東日本大震災は、あまりに被災範囲が広くマスコミは地域情報に対応できませんでした。
そんな中で、河北新報の新聞販売所の所長が資材やパソコンなどなにもない中で、手書きで毎日独自に地域新聞を発行し、避難情報や安否情報を届けていたことをニュースで知りました(詳しくはこちらのページから)。
このニュースを聞いて、私は自分が目指す道がはっきり見えてきました。
新聞販売所を地域の情報ステーションと位置づけ、平時は地域の文化の発展に貢献し、非常時には地域の安全を守るお手伝いをする・・・
そのための第一歩として、まず地域のことをよく知り、地域との絆を深め、ネットワークを作り上げる必要がある。
そこで始めたのが、「平岸の歴史を訪ねて」です。
「平岸の歴史を訪ねて」の連載開始から2年、いよいよ新聞販売所を地域の情報ステーションへと位置づける挑戦がスタートいたします。
4月1日創刊の道新りんご新聞では、「平岸防災~明日に備えて」というタイトルで、平岸地域に特化した防災情報の連載を開始いたします。
「平岸の歴史を訪ねて」に負けない読み応えのあるコンテンツが出来上がったと自負しております。
どうぞご期待ください。